海外通販での個人輸入にかかる諸費用についてまとめてみました

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 海外通販で商品を発注する場合、関税がかかるかドキドキしながら発注したことはありませんか?私はwiggle などで発注する際に、結果として関税などはかかったことはありませんが、ビビっていました。
 関税やその他輸入にかかる費用がわからないと国内の通販との価格比較もできず、購入先の検討の俎上にもあがらなくなってしまいます。そこで、輸入時にかかる費用について(主に関税について)整理しました

輸入時にかかる費用について

 個人的に使用するものの輸入か、商品としての輸入か、金額は20万円以下かによって変わってくるのですが、ざっくりいうと、以下のようなものがかかります。
・商品代金
・送料
・関税
・消費税
・通関手数料

商品代金と送料

①商品代金

 これは言葉どおり、商品自体の値段になります。商品の小売価格であり、発送される送料などは除きます。

②送料

 海外から発送される際の国際送料です。

関税

関税とは何か

関税とは今日では一般に「輸入品に課される税」として定義されています。

税関HP

 日本は租税法律主義を採用しているため、基本的には国会で議決のあった法律に基づいて関税が設定されます。
 ただし、国際的な取り決めは外交政策も絡んでくるので、条約で設定されることもあります。
 つまり、税率の設定は大きく分けて2種類あります。

①法律に基づいて定められている税率
 「関税定率法」と「関税暫定措置法」という二つの法律によって以下の国定税率が定められています。

  • 基本税率
  • 暫定税率
  • 特恵関税(特別特恵関税)

② 条約に基づいて定められている(協定)税率
 WTO協定(協定税率)、EPA(経済連携協定税率)などがあります。

 一般的な税率が基本税率で、それ以外は特別に決められているものになります。優先される順番は、特恵関税、協定税率、暫定税率、基本税率の順で適用できるものを探し、あればその率が適用されます。

関税率表について

わが国の関税率については、関税定率法などの別表に定められており、この表のことを「関税率表」といいます。

税関HP

 関税の税率が記載されている関税率表はHS(国際統一商品分類)コードで分類されています。ただ、このコードは全ての品目を網羅的に記載されているため、該当のものを探し出すのは至難の業です。国際的に統一するという趣旨なので、膨大なコードになりますが、品目の分類でしかなく、具体的な商品と合致させるためにはかなりの専門的な知識が必要になります。

HSコードについて

 「商品の名称及び分類についての統一システムに関する国際条約(International Convention on the Harmonized Commodity Description and Coding System)」(HS条約)に基づいて定められた、世界200ヶ国以上で使われている品目分類コードで、5年に1度改訂されます。
 HSコードは世界共通の6 桁+各国の細分コードで構成されています。最初の上2桁は「類(Chapter)」、上4桁は「項(Heading)」、上6桁は「号(Subheading)」と呼びます。

 日本ではその下に統計用の3桁の統計細分があり、合わせて9桁で統計品目番号(Statistic Code)と呼びます(+10桁目はNACCS(輸出入をオンラインで処理するシステムコード)。
 それらは、21の部(Section)、91の類(Chapter)、1220の項に分けられた表が整理されています。

分類説明
部、類
(HS条約附属書の)品目表に基づく区分。21部、91類からあたりをつける。類は2桁の数字。
品目表に基づく区分で、4桁の数字。あたりをつけた類のどの項に所属する物品かを決定します。
品目表に基づく区分で、6桁の数字。分類の決定する際に、同一の水準にある号を比較することができます。
所属区分
(税表細分)
関税政策目的のため、「号」をさらに分類区分したもの。
正確には法律上の別表で細かく記載されていますが、関税率表に税率(無税含む)が記載されている細分ごとに税率が定められています。
統計細分統計用の区分で、3桁の数字。
関税率表の分類について

統計品目番号(Statistic Code)

 税関HPの統計品目番号(Statistic Code)の調べ方に記載ルールがありますが、ものによっては結構ややこしい記載になっています。

自転車

 例えば、自転車は複数の号に分かれていないため、項(Heading)87.12の行は空白で、号(Subheading)8712.00に「自転車(運搬用三輪自転車を含むものとし、原動機付きのものを除く。)」として定義されています。
さらに、統計細分として、ロードバイクなどの自転車は、299「--- その他のもの」として定義されているようです。

その統計細分に至るまでのフローを考えてみると、100「 - カンチブレーキを有するもの」でない「 - その他のもの」、かつ、「 -- 車輪の径の呼びが24(60.96センチメートル)を超えるもの。」で、291「 --- ディレーラ(内装変速装置を除く。)を有しないもの」でない、299「--- その他のもの」となります。

サイクルトレーラー

 もう一つの例として、サイクルトレーラーをあげてみます。

 トレーラーは複数の号に分かれているため、項(Heading)87.16で、「トレーラー及びセミトレーラー並びにその他の車両(機械式駆動機構を有するものを除く。)並びにこれらの部分品」と規定されており、その号(Subheading)及び統計細分で詳細が定義されています。

 そして、号(Subheading)8716.39にて「-貨物輸送用のその他のトレーラー及びセミトレーラー」のうちの「その他のもの」
が定義されており、その中にサイクルトレーラーが含まれていると思われます。(統計細分は000)

 ただ、その他にも、号(Subheading)8716.40「その他のトレーラー及びセミトレーラー」があり、どちらに含まれるのかはちょっと悩みますが、こちらは貨物輸送用ではないのて違うかなといったところです。

ネットワークカード

 次にネットワークカードをみてみます。
 項(Heading)85.17で、「電話機(携帯回線網用その他の無線回線網用の電話を含む。)及びその他の機器(音声、画像その他のデータを送受信するものに限るものとし、有線又は無線回線網(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN))用の通信機器を含む。 )(第84.43項、第85.25項、第85.27項及び第85.28項の送受信機器を除く。)」とあり、複数の号に分かれています。

 そして「その他の機器(音声、画像その他のデータを送受信するものに限るものとし、有線又は無線回線網(例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN))用の通信機器を含む。)」の中で号(Subheading)として「音声、画像その他のデータを受信、変換、送信又は再生するための機械(スイッチング機器及びルーティング機器を含む。)」が規定されており、さらにその中の統計細分090「その他のもの」に分類されると思われます。

HS分類について

 このように、実際に統計品目番号(Statistic Code)調べる際には関税率表を眺めながら、関税率表解説を読み込んで該当の番号を当てはめていく作業が必要になります。

 それをHS分類といいますが、かなり骨の折れる作業になります。
解釈の誤りなどがある可能性もありますので、ものによっては、事前に税関に事前教示制度などを利用して確認するのがよいと思います。

輸入商品を関税率表の該当する箇所に当てはめる作業を関税分類、またはHS分類と呼び、分類した箇所のHS番号及び関税率表上の細分番号を税表番号と呼びます。
 また、単に税番と呼ぶこともあります。
(参考)
関税分類の事例
 りんごを例にみますと
  08      ・・・類
  0808    ・・・項
  0808.10 ・・・号
 さらに、我が国では、6桁数字に3桁の統計品目表の細分番号を加えたものを統計用として使用しています。
  0808.10-000 ・・・統計品目番号
 なお、統計用の桁数は国によって異なります。

税関HP

免税について

 輸入時にかかる関税・消費税については、税関で支払うことになります。ただし、関税も消費税も課税価格が1万円以下の個人使用目的の輸入なら免税になります。

個人使用目的の輸入の場合

・商品代金が16666円以内であれば通常、関税・消費税は免税となります。
 この価格は海外の小売価格であり、送料は含めません。

 16666円というのは、個人使用目的の場合の課税価格の特例で、商品価格に0.6を掛けられるというのがあります。

 つまり、16666円×0.6=9999.6円で課税価格が1万円以下ということなるのです。

 大まかにいうとこれだけなので、際どい金額でなければそれ程正確に計算する必要はないと思います。

注意すべき点

 買うものによってはいくつかは注意が必要になります。

 ①関税、消費税以外の税は免税になりません。(例えば、酒税、たばこ税等)

 ②免税適用にならない物品があります(個人使用目的の贈与品には例外的に免税になる場合もあります)。国内産業の保護など、政策的なものです。

(参考)「関税を免税しない物品」として定められている物品の主なもの

  革製のカバン、ハンドバッグ、手袋等、編物製衣類(Tシャツ、セーター等)、スキー靴、革靴及び本底が革製の履物類等

税関HP

使用する為替レート

 ちなみに適用する為替レートは、税関長により公示されているものを使用します。正確には「輸入申告の日の属する週の前々週の、実勢外国為替相場の当該週間の平均値」です。

消費税の計算について

・消費税がかかる場合のざっくり計算
(商品の課税価格+関税)×消費税率です。

 消費税は国税と地方消費税に分かれており、それぞれ78%と22%になります。
 端数処理については、課税価格が1000円未満切捨て、税額が100円未満切捨てになります。

通関手数料について

 通関手数料とは、配送(通関)業者(DHL、FeDex、UPS、郵便など)が、関税・消費税を建て替えた場合、その手数料になります
(こない場合もあるらしいです)。

輸入時の通関イメージ

業者に配送を依頼した場合(郵便を除く)

 流れとしては、国際便で到着した荷物が、空港の近くにある業者の保税倉庫に蔵置されます。次に、各業者が税関に対して荷物の代理申告及び諸税を代理納付します。

 その後、実際に荷物が届いたときに、配達員に諸税を払う(請求書の後払いのこともある)ことで、税関に納付したことになるのです。

 業者は、この代理申告をしたときの手数料として、通関手数料を徴収する場合があります。

郵便の場合

 際郵便の保税地区にいる税関職員が直接、海外から保税地区に運ばれた郵便物の検査と課税を行います。

 その後の支払いは、金額によって配達員に手数料を支払うか、通知書によって支払うかになります。

さいごに

 自分で購入する時は、どうなるかドキドキしていましたが、法律の根拠から調べたのでかなり内容が理解できました。内容についてはできるだけ正確にかいたつもりですが、もしかしたら誤っている個所もあるかもしれません。

 また、商売目的で輸入する場合は金額によってさらに複雑になるのでここでは取り上げませんでした。今回は輸入に関する費用の面だけでしたが規制の面でも引っかかることもあるみたいなので、その点についても今後調べていきたいと思います。

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