子どもへ伝えたい二十四節気と日本の文化について解説

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はじめに

二十四節気(にじゅうしせっき)とは、知っているようでよく知らない言葉の1つではないでしょうか。簡単に言うと季節を知るために1年を24区分に分けたもの。何となくは知ってますが、厳密に考え出すと奥が深くて深みにはまります笑。特に、毎年日付け変わる理由の詳細は天文学好きでないと難しいかもしれません。

節分の日が今年(2021年)ずれたのをきっかけに元々興味もあったので、良い機会と思い、子どもに教えられるように情報を整理しました。

二十四節気の決め方

現代の決め方は定気法で「太陽の視黄経を角度で24等分する方法」で決められています。しかし、これだけ読んだだけでは何のことかわかりません。
暦Wikiの図が1番分かりやすいかなと思います。

別の言葉で、何やら難しい表現ですが、
「黄道面を真上 (地球の北極があるほう) から見たときの、地球の自転軸の向きと太陽の位置関係」とあります。

厳密な定義はともかく使われ方は多少幅を持っていて、以下の3種類の意味で使われます。
①24等分した瞬間
②24等分した瞬間を含む日
③次の区分までの期間

誰が決めるのか

「国立天文台は、毎年2月の最初の官報で翌年の暦要項(れきようこう)を発表しています。暦要項には、国立天文台で推算した翌年の暦(国民の祝日、日曜表、二十四節気および雑節、朔弦望、東京の日出入、日食・月食など)を掲載しています。」

そのため、今年(2021年)は2月1日に令和4年(2022年)の歴要項が発表されています。一般人の私からすると早いなーと言う感覚ですが、暦を生業とすると最低限これくらいにしとかないといけないのかな、と想像しています。

主な二十四節気区分

ここでは、二十四節気の全区分ではなく、比較的身近でよく使われ、子どもたちに伝えていきたいと思っている部分をご紹介します。

  • 立春

「二十四節気の最初」

新年として考えることもありますが、旧正月(旧暦の正月)に比べるとマイナーな新年の定義になります。寒さも峠を越え、春の気配が感じられる期間です。とは言え、実際には一番寒い時期が過ぎたというだけに過ぎません。ここから、本当に少しずつ暖かくなり始めるため、実際はまだまだ寒く、春という暖かいイメージとはちょっと違います。

  • 春分

「太陽が真東から昇って真西に沈み、昼夜がほぼ等しくなるタイミング」
その日を含む1日は、国で定められた国民の祝日になっています。
「国民の祝日に関する法律」の第2条で春分日が、「春分の日」として定められており、目的が「自然をたたえ、生物をいつくしむ。」と定められています。

  • 立夏

「夏の気配が感じられる期間」

GWあたりですが、あまり取り上げられることがないため、気が付いたら過ぎていることが多いかもしれません。私は今まであまり意識した記憶がありません。温暖化が進んでいるため、特に近年ではもっと早く夏の気配を感じることが多いかもしれませんね。

  • 夏至

「昼の長さが最も長くなる日」

田植えの真っ最中なのがこの頃です。

昔は、梅雨の時期なのに「夏至」というのがどうしてもピンときませんでした。感覚的には昼が一番長くなるから一番暑いという感じがあり、梅雨は夏ではないという考えを持っていたからだと思います。

  • 大暑

「夏の暑さがもっとも極まるころ」

夏の最後の節気で、梅雨明けも大体この頃です。
また、夏の土用もこの頃で、丑の日にうなぎを食べる習慣が広まっています。栄養満点のうなぎを食べて夏を乗り切ると言う意味があります。
土用の丑の日にうなぎを食べるという習慣の始まりは江戸時代で、夏にうなぎ屋の売り上げが落ちるので相談された平賀源内によって広められたそうです。

  • 立秋

暦の上では、「秋の気配が感じられる」とは言いながらも、この日が暑さのピークとなります。

ここからが秋の始まり、と言うところでしょうか。
そのため、翌日からの暑さを「残暑」と言います。
ちなみに、この日までに梅雨が明けなければ、「梅雨明けなし」となります。

  • 秋分

「秋の彼岸の中日、昼夜がほぼ等しくなる」
春分の日と同様、祝日として定められています。こちらの目的は、「祖先をうやまい、なくなつた人々をしのぶ。」です。

  • 立冬

「冬の気配が感じられる日」

木枯らしが吹いたり朝晩の気温も低くなってきます。こたつなどの暖房器具を出したり、冬の準備を行います。しかし、立夏と同じく行事もないため、あまり意識することは少ないのではないでしょうか。例年11月の初旬になりますが、まだ紅葉もしておらず、これから秋が深まるというイメージを持ってしまうかもしれません。

  • 冬至

「昼が一年中で一番短くなる日」

かぼちゃを食べて、ゆず湯に入る日、としても覚えてました。
かぼちゃは長期保存できる食材だったため、野菜の不足する冬に食べることで、乗り切っていこう、と言う意味合いがあり、ゆず湯は融通(がきく)、冬至が湯治と言う語呂合わせでゆず湯に入るようになったと言われています。

  • 大寒

「冷気が極まって、最も寒さがつのる」
二十四節気の24番目。

大寒の最終日(立春の前日)が、節分です。旧暦では立春が新しい年の始まりを示していたので、節分は、年越しの行事にあたっていました。大寒と小寒を合わせて「寒中(または寒の内)」などと呼び、寒さが一年で一番厳しい時期になります。

また、この時期に寒さを労わる手紙が寒中見舞いとなります。

雑節

二十四節気は、古代中国(戦国時代)に黄河流域で誕生した暦のため、その土地の季節感にあわせて作られています。そのため、日本での気候とは若干のズレがあります。
そのため、日本の気候に合わせるために作られたのが雑節になりますが、その中でもよく聞く雑節を紹介します。

  • 土用

太陰太陽暦では立春、立夏、立秋、立冬の前約18日間を指しますが、通常は夏にある土用の丑の日が有名です。実は土用は中国から伝わった「陰陽五行思想」に基づいています。

陰陽五行思想では、自然界は木・火・土・金・水の5つの要素から成り立っており、季節もこの要素に当てはめました。

春=木、夏=火、秋=金、冬=水の気と考えると、土が余ります。
そこで「土」にあたる季節を作るため、各季節から終りの1/5ずつ集めて土用としました。
そのため、土用の入りは太陽黄経が297°、27°、117°、207°となる日として定義され、それぞれ、立春、立夏、立秋、立冬の前約18日(17〜19)を指します。

  • 節分

季節の分かれめのことで、元々は四季(立春、立夏、立秋、立冬)にありました。しかし、旧暦の正月に近い立春の前日の節分が次第に重要視されるようになったため、節分といえば立春の前日をさすようになりました。

季節の変わり目には邪気が生じると考えられており、普段隠れている鬼などが出てくるため、それを追い払うための儀式として豆まきが浸透したということです。

  • 彼岸

春分と秋分の前後の3日ずつの計7日のこと。初日を彼岸の入り、当日を中日(ちゅうにち)、終日を明けと呼びます。お彼岸はお墓参りをすることが多いですね。私も子どもの頃は、親について行っていましたが、大きくなるとあまり行かなくなりました。

気温の変化でいうと、私は「暑さ、寒さも彼岸まで」と言うフレーズを親から聞かされて育ってきたので、結構当たっているなとよく思っていました。

  • 八十八夜

立春から数えて88日目をいい、霜が降りることが少なくなる頃ということですが、ちょっとピンときませんでした。

「なつもちかづくはちじゅうはちや~」のフレーズでお馴染みです。お茶摘みの歌だと知ったのは大人になってから。子どもの頃は、手遊び歌としか思っておらずそんなに深く考えたことがありませんでした。

春と夏の変わり目で、田植えの準備や茶摘みをする目安の雑節となっています。

  • 入梅

梅の実が熟し、梅雨に入ることを表す雑節です。暦の上での梅雨入りで、ここから30日間あります。スーパーで青梅が出回るため、私は作ったことありませんが、梅酒を作り始めることができる時期らしいです。

よく出てくる暦上のことば

暦を調べるうえで必要になってくる基本的な知識についても合わせて整理しておきました。上記の二十四節季を知る上でも欠かせない用語になります。内容の多くは暦Wikiからの引用をさせていただいております。

  • 旧暦(明治5年〜)

旧暦とは、厳密には明治5年まで用いられていた天保暦法による暦を指しますが、それ以前の太陰太陽暦全般を指して使われることもあります。

太陰太陽暦は日本において改暦を繰り返し、最後に使用されたものが、天保暦です。

  • 太陰太陽暦(太陰暦)

月の満ち欠けを基本とする太陰暦です。朔(新月)を各月の1日とするこよみで、29.5日×12=354日としており、3年に1回うるう月で調整していたようです。

  • グレゴリオ暦

現在世界中で使用されている太陽暦。旧暦明治5年12月3日を新暦明治6(1872)年1月1日としました。
1582年2月24日、ローマ教皇グレゴリオ13世により導入されました。

おわりに

一言で表すと、「季節を表す区分である」(季節を知る上での目安となり、文化的な行事にも利用される区分)となり、言葉で表すと最初の認識とほぼ変わってません笑
しかし、詳細を知ることで、理解が深まると思います。日本では国立天文台が計算をしている、という事も知り、意外にしっかりと決められていることにびっくりしました。
子ども達にざっくり教えながら、興味を持って聞かれた時などにちょこちょこ雑学的に話してあげられればよいかと思います。

なお2016年に中国の「二十四節気」がユネスコの無形文化遺産に登録されています。

※本記事の内容については、国立天文台ホームページを参考に作成しています。

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