2020年秋に10年くらい経ったパソコンを買い換えてNASも導入する話

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はじめに

 パソコンがそろそろ10年近く経つので買い替えを検討することにしました。
 実際パソコンなんて、それほど使わず、ネットの検索がメインで、たまに思い立ったようにブログを書いたりエクセル作業をしたり、くらいなものなので、そこまでの機能はいらないだろうと思っていました。

 しかし探し始めてみると色々気になるもので、CPUがなんだ、HDDよりSSDのがいいのかとか、容量もどれくらいか、ネットワークがとか、DVDやブルーレイなど気になることが山積みです。

 しかし、私の知識は10年以上更新されていないので、今のインタフェースや規格に全然ついていけません(笑)

パソコンに求める要件を整理しました

 悩み始めるとキリがなくなったので、使用用途から考えてみることにしました。
・使用用途
 ネット検索、エクセルデータ作成、写真・動画データ保存、ブログ執筆
・想定使用年数
 前回と同じく10年
・現状の問題点
 PCを立ち上げるのが非常に遅い
 これに尽きます。起動後も遅いといえば遅いですが、許容範囲です。

 そこで、起動時の速度を解消する手立てとして調べた結果、メインの要件はNVMeを採用したM.2 SSDをストレージにしたPCを購入すること、という結論に達しました。
 そうすれば、アップデートを数多くこなした数年後でもまだ使用に耐えうるのではないかと思っています。

 以下に、調べた内容を整理しました。

NVMeとは

 Non-Volatile Memory Expressの略で通信プロトコル(論理インタフェース)。不揮発性のメモリを使用したフラッシュストレージのために最適化されたものです。

M.2とは

 M.2はSSDの接続端子の規格で、mSATAの後継の規格です。
 M.2端子はmSATAに比べ、さらに小型化されており、そのM.2規格の接続端子を持ったSSDがM.2 SSDで、そのままマザーボードへ差し込むスロット方式になります。

 なお、mSATAとは、miniSATAの略で、ノートパソコン等で利用されていて、今は非主流ですが、カードタイプのSSDをマザーボードのスロットに差し込む形になります。

SATAとは

 SATAケーブルを用いて接続するものは、SATA2.0(3Gbps)やSATA3.0(6Gbps)という規格となり、互換性があります。SATAコネクタがある光学ドライブやHDD/SSDを接続できます。

USB規格について

 最近のUSB規格は全然知らなかったのですが進化してますね。規格名称が全然わからなかったのでこれを機会に整理してみました。

規格仕様書上の名称 転送速度形状策定年
usb3.0usb3.2Gen15.0GbsType-A
Type-B
Type-C
Micro USB
2008
usb3.1usb3.2Gen210GbsType-A
Type-B
Type-C
Micro USB
2013
usb3.2usb3.2Gen2×220GbsType-C2017
usb4usb4.0Gen3×240GbsType-C2019
USB 3以降の規格一覧(抜粋)

NASの導入について考えました

 次に考えたことはHDDです。起動を早くするために、NVMeのM.2 SSDを採用することにしたのですが、それだけで容量を大きくすると価格が高くなってしまうので、別途、HDDを用意しようかと考えました。
 そこで、前々から考えていたNASの導入について検討を始めました。

NASに求める要件

 最初に考えたNASに求める要望は以下の通りです。
・容量は4T程度
・テレビに接続をしたい
・外出先からもアクセス可能にしたい
・私PC+スマホと妻スマホ用のストレージにしたい

 しかし、調べていくうちに、無線LANは標準ではない、ということが解りました。有線LANが普通なので、無線化するためには拡張(PCIe)カードを追加しないといけませんでした。なので、それをできる製品を探さないといけなくなりました。

家庭のネットワーク環境について

 無線LANを使用するとして、色々な規格があるため、ネットワーク環境について検討しなくてはならなくなりました。ネットワークの速度は当然早い方がいいのですがどこまで必要かを見極めなければなりません。

 まずは家のネットワーク環境
・光の1Gbps
 なのでこれ以上はあまり必要がないかなと思いました。

ハードウェア性能について

 次にハード側の性能も調べる必要がありました
・M.2 SSD
 最大40Gbsあり、ネットワークと比べるとかなり早いです。
 ちなみにHDDの場合はSATA3の理論上の速度6Gbsが上限になります。これでもネットワークに比べるとかなり速いです。

必要な無線LAN環境について

 つまり、無線を利用してHDDを利用する場合、もし、PCやスマホとNAS(HDD)が直接無線でやり取りできるなら1GbEより早い2GbEや5GbEにする価値もありますが、その場合でも10GbEは必要ないということがわかりました。ちなみにスマホはeMMCのため、SSDよりはHDD寄りと考えています。

 現状では、外部から接続する場合は家のネットワークの1GbEが上限なので、10年以内に拡張するとしても2.5GbEくらいで十分だと思いました。

参考までに、世間で提供されている最速のネットワーク環境は10GbEですが、現状HDDを利用する場合はオーバースペックになるということがわかりました。

NASの候補について

 そして、第1候補としてあがったのが、QNAPのTS-251D。
 現在、発売されている純正の拡張カードは10GbEものは2万近くするし、必要性もなく高いので却下しました。
と、そうこうしている内にQNAPからWifi6に対応している無線LANカード発売のアナウンスがありました。最速は2.5GbEですが、当面1GbEで十分なので、心惹かれました。ただし、日本での発売はまだのようで、海外から輸入しなければならないというのがネックになりました。

 NASもQNAPより、Synologyの方が人気は高そうなのですが、HDMIのインタフェースを持っているのがQNAPで、拡張性を考えるとどう考えてもQNAPに傾いてしまいます。
※拡張性とは無線LAN化が可能(Wifi6)な事と、メモリの増設が可能な事。

購入前の想定

使用想定
・無線LANで接続し、TVの横に置いてHDMIケーブルで接続する(子どものYoutube鑑賞用)
・PCやスマホのストレージとして使用(Wifi6でできるところはWifi6で直接NASと接続する)

 できれば子ども用に、Youtubeを見れるようにしたいので、リモコンで操作できるようにしたいと思っています。幸いQNAPからリモコンも出ていますのでどこまで便利なのかは分かりませんがやってみようかと思っています。
 あと、できればChromeも使いたいのですが、どうやらマウスが必要だということがわかりました。そうすると、それ用にBluetoothで接続できるマウスとキーボードも欲しくなってきました。でも、USBのワイヤレスキーボードとマウスのセットに比べて倍以上するので却下するかもしれません。

パソコンの購入

考慮したスペックについて

 色々検討を重ねながらとりあえずパソコンを購入しました。スペックを最大限まで上げて余計なものを削ぎ落としたHPのデスクトップ(280g4 SF)を買いました。

パソコン(イメージ)
CPUCore i5
メモリ8GB
OSWindows10 Pro
ストレージM.2 SSD 256GB
考慮したスペック

 オフィス系のやつはフリーか必要に応じて購入、ディスプレイはないので、当面はテレビにつなぐか、ノートパソコンでリモートデスクトップで何とかしながら別途検討、くらいに考えていました。

しかし、ここで大誤算!

 当初の想定では無線LANくらい付いてるだろうと思っていましたが、デスクトップって有線前提なんですね。無線LANが付いていなかったことが届いてからわかり、大慌てしました。
 急遽、無線LANを後付けする必要が出てきました。

パソコンの無線LAN接続方式の検討

 検討したのが、USBの無線LANか、Wifi6機能がついた無線LANカードです。どちらもHPの280g4 SFで機能するかわかりませんが、USBポートを塞ぐのはちょっと気になったので、無線LANカードにしました。検討の結果、AX200.NGWG.NVと、内部アンテナとしてWi-Fi6E L120 mm MHF4を発注しました。

 悩んだポイントとしては、中華製にちょっと抵抗があるので価格との兼ね合いでどうしようか、内部アンテナか外部アンテナにするか、Wifi6対応にするかどうか、でした。
 また、似たようなもので、AX200.NGWGとAX200.NGWG.NVの違いがわからず悩みましたが、最終的にはvProに適合してるかどうかが違いと判断して、AX200.NGWG.NVを購入しました。

ネットワークカードの購入先をMouserにしようか悩みました

 上記は、Mouserの価格が安かったので、初めてMouserで購入しました。電子部品なので6500円はどう頑張ってもいかず、送料かかるのは仕方ないかなと思ったのですが、「輸入」という扱いになるので、通関手続きが必要になってくるみたいでした。
かなり悩みました。

 Mouserにお願いしたら(初期設定のエクスプレス発送(Mouserが支払う関税および通関手数料(DDP)))やってくれそうなのですがそれには2000円かかるみたいです。なので、それでは高くなりMouserで買う意味がなくなってしまいます。
 支払いの段で、受渡条件をFCA(関税、その他の税金は配達時に集金)を設定し、受取人支払いを選択してMouserにお願いしない場合、運送業者(UPS、FeDexまたはDHL)のアカウントナンバーの入力が必須でした。

 アカウントナンバーが何かわからなくて、運送業者のサイトを見てもよくわからなかったので大変悩みました。とりあえず色々みて、結果的にFedExで登録しました。輸出する予定もないのに、作って意味があるのかは分かりませんが、費用はかからなかったので発注するためにアカウントを作成しました。

 ようやく購入手続きも終わり、後は待つだけになりました。在庫がないので待ちの状態になってますが、苦労して調べて購入手続きしたので、届いてちゃんと動作してくれると嬉しいと思います。

 NASについても待ちにしています。
価格があまり下がりそうにないのですが、今すぐに容量が必要ではないため年末くらいにちょっとだけ安くなるのではと思ってるいるのと、無線LANカードが日本で発売されるのをちょっと待っているところなのです。まだ大分かかるので、待ち遠しい、かな(笑)