子どもにみせる英語多読のすすめ(児童文学)

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 子どもに英語を何とか自然に学んでもらおうと思い、語彙を増やすには本だ!と、何とかして子どもにも英語の本になじんでもらいたいところ、子どもに紹介するよい本はないかと頑張って読んでみたものを3つ紹介します。基本は私がちょっと読んで気に入った講談社イングリッシュライブラリーの本から選びました。

はじめに

 参考程度に、私の英語力は最後に受けたTOEIC(10年以上前)の730がMAXです。それ以降というかその前の数年も含め、英語を使うこともなく今に至っています。

講談社英語文庫(Kodansha English Library)について

 講談社英語文庫というのは、その名の通り講談社が出している英語の文庫です。元は講談社インターナショナルという出版社が出版していた文庫シリーズです。講談社インターナショナルという出版社は、2011年に解散しており今はもうありませんが、文庫シリーズの出版は講談社が継続してちょこちょこ出しています。ちなみに英語の原文ままのものが多いようです。

YL(読みやすさレベル)について

 YL(読みやすさレベル)レベルといいます。日本語で表記されているのが面白いですが、そのまま読みやすさのレベルです。参考にしています。

 YLを調べるときに参考にしたのは、日本多読学会(Japan Extensive Reading Association)多読図書YL・語数リスト(ブックリスト)第2版です。日本多読学会のHPでは、子どもの多読教育の進め方なども記載されており、子どもの多読教育を進めるうえでの参考になりそうです。

もう一つは、SSS書評検索システム/SSS書籍TOP (seg.co.jp)

最近読んだ児童文学

ガリバー旅行記(Gulliver’s Travels)(YL4.0-5.0 28,000語)

 誰もが名前を知っている物語です。そう思って借りてみました。正直、ガリバーが地面に貼り付けられている絵(小人の国にいったよなぁ)くらいの記憶しか残っておらず、どんな話かはほとんど覚えてませんでした。

しかし、ネタバレですが、読み進めていると実は以下4つの国へ行き、色んなものやことを見る物語です。

  • 小人の国
  • 巨人の国
  • 数学や科学しか頭にない人ばかりの国
  • 馬と人間の立場が逆になっている国

 なんと最後の方では日本も登場していました。実はこの本は社会風刺の小説だったと知り、驚きました。当時の社会情勢などが想像できて面白かったです。時代背景を考えて読める年代くらいの方が面白く読めると思います。

 なので、大人にとっては面白いですが、子どもに読ませるのは、原作ではなく、英語の絵本か若しくは英語でももっと簡単なにアレンジされたもの、あるいは映画などが良いかもしれません。

ピーターパン (Peter Pan)(YL5.0〜6.0 52,000語)

 同じく誰もが知っている名作ですが、個人的には子どもの頃にTVでみた世界名作劇場か何かでやっていた記憶しかないです。特にピーターパンが出てくるまでのくだりや、最後など全く覚えておらず、覚えていることと言えば、フック船長と戦う、永遠の子ども、ネバーランドくらいのキーワードでの記憶しかありませんでした。

 タイガーリリーやマーメイドの話、ウエンディが大きくなった最後などは全く記憶になかったので、改めて読むとそんな話だったのかと発見がありました。

 講談社イングリッシュライブラリーの評価では☆2つで簡単な部類に入っていましたが、実際読んでみると、注釈がめちゃめちゃ多く、読むのはかなり苦労しました。フック船長が出てくるところなどは緊迫感があり、すいすい読み進められるところも少しはありましたが、挫折しかけたので適当に流し読みしました。レベル的にはハリーポッターなどに近しいくらい難しいのではないかと思っています。

 ちょっと子どもにお勧めするのはまだまだ先かなと思います。こちらもまずはもっと簡単な絵本、映画などで見た方が良いかもしれません。

ドリトル先生航海記(The Voyages of Doctor Dolittle)(YL5.3 28,000語)

 丁度、長女が小学生なので、私が小学生の頃に読んだ本ということで選んだこちらの本を選んで借りてみました。動物と話ができる先生の物語でシリーズものです。第1巻だと思って借りたのですが、実は第2巻。第1巻はThe Story of Doctor Dolittle(ドリトル先生アフリカ行き)でした。

 ピーターパンの後に読んだからか比較的簡単で私にはこれくらいが読みやすいです。人柄がよく、動物と話ができるキャラクターの冒険家、ドリトル先生の活躍をワクワクしながら読むことができました。挿絵も多少あるため、まさに児童向けの文学だと思います。英語が母国語の小学生などが読む児童書という位置づけで見ておくと良いと思います。日本語でもこれくらいの本が読めるようにならないとストーリーを追うのがなかなか厳しいと思います。

SSSによると、原文には手は加えてないが、章がいくつか飛ばされているらしいです。そのせいかはわかりませんが、終盤ドリトル先生が王様になってからと最後の終わり方が個人的には微妙な感じがしました。

 YLをみると3つともそこまで変わらないように思いますが、その中でもPeter Panがダントツに難しいです。他2つはピーターパンに比べると圧倒的に易しいので読みやすいと個人的には思います。

おわりに

 この3冊を読むのに途中読んでない時期もありますが、3ヶ月ちょっと位かかりました。特にピーターパンは流し読みをしても2週間とちょっとかかっています。図書館の延長期間が始まってから急ピッチにして読み進んだのでかなり追い込まれてしんどかったです。読むのにしんどいのはあまりおすすめできませんが、子どもに読んでいる姿を見せるのは良いことだと思います。100万語が一つの目安のようですので、それを目指して読んでいこうと思います。

 子どもも、ちょっと読んでいる本に興味は持ってくれているようでちらっと表紙をみてパラパラめくったり、学校で「としょ」の時間に借りたアナ雪よんでる!と本読み話がちょっとでできたのでいい影響を与えられているのではないかと思っています。