主に子どもと一緒に英語多読をするためのおすすめです。最初は、図書館での貸し出しをメインに考えていましたが、図書館には置かれていないことが多いです。大学の図書館などでは一部多読向けの図書を所蔵しているようですが一般貸出は難しいです。
この度、シリーズもののチャプターブックを読み始めたので紹介します。
チャプターブックとは
チャプターブックとは、いくつかのチャプター(章)に別れている、絵本よりもちょっと長く挿絵が少しだけある本です。アメリカの小学生が英語(国語)の授業で読書をするために作られているなので、簡単な英語で書かれており、多読にはピッタリです。内容も楽しみながら読んでいるだけで勝手に歴史など学べるようなものが多いです。
Magic Tree House
アメリカの小学生低学年から中学年(age6-9)が読む、超有名なチャプターブックです。ざっくりと多読の観点から言うと、1冊5000字前後、60〜70ページくらいです。ここでは#1-36を取り上げます。
総語数は22,126で約22万語です。
基本的にストーリーは1話完結で、読みやすく、どの本から読むことも可能です(もちろん1巻〜読んだ方がいいですが)。さらに4冊ごとに、もう少し大きなストーリーになっており、読んでいてぐいっと引き込まれるところがあります。
ただ、シリーズが長い(数十冊)ため、正直、長く読んでいるとどうしてもダレてしまいます。そのあたりは少しモチベーションを維持する工夫が必要かもしれません。
あらすじ
8歳になる男の子のジャックとその妹で7歳のアニーの兄妹が森の中で、木の上にある小屋(マジックツリーハウス)を発見し、中にたくさんの本があるのを見つけます。中の本を開いて、行きたいと願うと、その本に書かれている時代・場所に連れて行ってくれます。行った場所・時代で様々な体験をし、成長して帰ってくるというのが基本ストーリーです。
ジャックとアニーが行く場所は、恐竜の時代から忍者の時代、中世から近代と様々で、歴史上の有名な人物にも実際に会ったりするため、歴史を知ってた方がより楽しめると思います。また、現地の小学生がこういうことを学ぶのだなとわかる楽しみもあります。
各巻ごとのYL、語数など
4巻づつで大きなひとくくりのストーリーがあります。最初の4巻は図書館で借りれたので貸出期間に注意しながら一気に読み進みました。
#1-4では、MagicTreeHouseに連れていかれた時代にあったMとは何か、の正体に迫ります。
No. | タイトル | 出版年 | YL | 語数 |
1 | Dinosaurs Before Dark | 1992 | 2.5 | 4,737 |
2 | The Knight at Dawn | 1993 | 2.6 | 5,340 |
3 | Mummies in the Morning | 1993 | 2.5 | 5,105 |
4 | Pirates Past Noon | 1994 | 2.6 | 5,324 |
合計 | 20,506 |
#5-8では、ジャックとアニーが魔法をかけられたMを開放します。ここまでも図書館をさがしまくって何とか見つけました。
No. | タイトル | 出版年 | YL | 語数 |
5 | Night of the Ninjas | 1995 | 2.7 | 5,428 |
6 | Afternoon on the Amazon | 1995 | 2.6 | 4,517 |
7 | Sunset of the Sabertooth | 1996 | 2.6 | 4,926 |
8 | Midnight on the Moon | 1996 | 2.6 | 5,683 |
合計 | 20,554 |
#9-12では、古代のなぞなぞをとき、ジャックとアニーがマスターライブラリアンになります。これ以降は近隣の図書館ではどうにもならず、メルカリで38巻セットを購入するに至りました。
No. | タイトル | 出版年 | YL | 語数 |
9 | Dolphins at Daybreak | 1997 | 2.5 | 4,663 |
10 | Ghost Town at Sundown | 1997 | 2.7 | 6,367 |
11 | Lions at Lunchtime | 1998 | 2.6 | 5,313 |
12 | Polar Bears Past Bedtime | 1998 | 2.6 | 5,724 |
合計 | 22,067 |
#13-16では、4つの古代の物語が失われないように救出します。
No. | タイトル | 出版年 | YL | 語数 |
13 | Vacation Under The Volcano | 1998 | 2.6 | 5,833 |
14 | Day of the Dragon King | 1998 | 2.6 | 5,607 |
15 | Viking Ships at Sunrise | 1998 | 2.7 | 5,502 |
16 | Hour of the Olympics | 1998 | 2.6 | 5,086 |
合計 | 22,028 |
#17-20では、ジャックとアニーが4つのスペシャルギフトをもらって魔法をかけられた犬を解き放ちます。このあたりで若干読むのに義務感が発生し、疲れてきました。
No. | タイトル | 出版年 | YL | 語数 |
17 | Tonight on the Titanic | 1999 | 2.8 | 5,301 |
18 | Buffalo Before Breakfast | 1999 | 2.7 | 5,579 |
19 | Tigers at Twilight | 1999 | 2.7 | 5,136 |
20 | Dingoes at Dinnertime | 2000 | 2.7 | 5,530 |
合計 | 21,546 |
#21-24では、キャメロットを助けるために4種類の書物を見つけます。
No. | タイトル | 出版年 | YL | 語数 |
21 | Civil War on Sunday | 2000 | 2.7 | 5,991 |
22 | Revolutionary War on Wednesday | 2000 | 2.9 | 5,041 |
23 | Twister on Tuesday | 2001 | 2.8 | 5,127 |
24 | Earthquake in the Early Morning | 2001 | 2.7 | 5,882 |
合計 | 22,041 |
#25-28では、4つの特別な魔法を見つける旅にでます。ここまでがMagicTreeHouseの第1シリーズと言っていいと思います。
No. | タイトル | 出版年 | YL | 語数 |
25 | Stage Fright on a Summer Night | 2002 | 3.1 | 6,219 |
26 | Good Morning, Gorillas | 2002 | 2.8 | 6,129 |
27 | Thanksgiving on Thursday | 2002 | 2.9 | 6,131 |
28 | High Tide in Hawaii | 2003 | 2.7 | 6,222 |
合計 | 24,701 |
ここから続きで、MarlinMissionというシリーズ(計27巻)が始まるのですが、別のシリーズとなるため、その後(2017年~)書かれたものがMagicTreeHouseの続き(第2シリーズ)となっています。第2シリーズからはちょっと語数が増えていますが、読んだ感覚としてはあまり増えたように感じない程度です。
#29-32では、アメリカの歴史上の人物が登場し、重要な出来事に遭遇し、様々な影響を受けます。
No. | タイトル | 出版年 | YL | 語数 |
29 | A Big Day for Baseball | 2017 | 3.1 | 8,438 |
30 | Hurricane Heroes in Texas | 2018 | 3 | 9,126 |
31 | Warriors in Winter | 2019 | 3 | 8,233 |
32 | To the Future, Ben Franklin | 2019 | 3 | 8,459 |
合計 | 34,256 |
#33-36では、珍しい自然や動物などに出会い、成長していきます。
No. | タイトル | 出版年 | YL | 語数 |
33 | Narwhal on a Sunny Night | 2020 | 3 | 8,009 |
34 | Late Lunch with Llamas | 2020 | 3 | 8,359 |
35 | Camp Time in California | 2021 | 3.1 | 9,132 |
36 | Sunlight on the Snow Leopard | 2022 | 3.1 | 7,927 |
合計 | 33,427 |
最後に
36冊で総語数は、約22万語。よく言われる100万語を目指すにはまだまだかかります。しかし、シリーズものなので、多読を目的として本を探すのであれば、あれこれ本を一冊ずつ探すのに比べて断然楽です。次もシリーズものを狙おうかと思っています(A to Z Mysteryなど狙っています)。
ちなみにこれを読むのにかかった時間は、やる気をなくして読まなくなったりする時期もありましたが、会社の行き帰りの電車で実質約半年。平均すると、3日で1冊程度でしょうか。
途中、10巻くらいまでは面白くて一気にさーっと読んでいましたが、その後、ちょっと飽きたためにペースが落ち、20巻くらいは半ば義務感で読んでいたような気がします。
ジャックとアニーは基本的に人助けをすることが多いですが、涙が出そうになる場面もあります。特に直近で読んだハリケーンはハラハラ、ドキドキの場面があり、感動して若干涙がでました。どれを読んでいても勉強になるなぁと思いながら読み進められます。アメリカの子どもたちはこういう歴史などを学ぶのだなということがよくわかり、また、昔習った世界史なども思い出すことができるので面白かったです。子供ではそういう読み方はできないかもしれませんが、普通に読んでも十分楽しめる、ワクワクドキドキするストーリーだと思います。